医院名:仙川の森クリニック 
住所:〒182-0002 東京都調布市仙川町3丁目2−4 ウィステリア仙川2階 
電話番号:03-3300-0003

便秘

便秘とは

便秘とは便秘は、排泄回数が少なく(3日以上排便がないなど)、お腹の不快感が続く状態です。毎日排便があっても一回量が少なく、残便感がありお腹が張るような場合も便秘と言えます。また、長時間息まないと便が出ない、下剤や浣腸を使わないとスムーズに排便できないなども便秘に含まれます。
スムーズに排便できない原因はさまざまで、いくつかの原因が重なって便秘が起きるケースが多くみられます。たまった便を出すことだけでなく、根本的な原因を見極めてそれを解消することが再発予防にもなります。当院では、患者様の便秘がどういった原因で起こっているのかを見極め、それに合わせた治療を行い、腸の機能を正常に導き、再発を防止できるようにしています。お悩みがありましたらお気軽にご相談ください。
また、便秘は日常的によく起こる症状ですが、大腸がんなどの重大な病気が隠れていることもあります。便秘が続くことで痔などの疾患にかかるリスクも上昇します。便秘が長く続く場合には、肛門の診察や大腸検査を受けることも検討してみて下さい。

便秘の原因

  • 生活習慣
  • 運動不足(腸の蠕動運動などの機能低下)
  • 食習慣(食物繊維や水分摂取量の不足、不規則な食事タイミング、偏った食事内容、極端な脂肪分の不足、食事量自体の不足)
  • 排便習慣(便意の我慢、朝食を食べない、トイレに長い時間座っている、強く息む)

他にも、腸や骨盤底の異常、腸疾患や全身疾患、薬の副作用などが原因になることもあります。下痢を起こすタイプが多い過敏性腸症候群は、自律神経の影響で腸の蠕動運動が乱れて起こるため、便秘を起こすタイプもあります。また、大腸がんやポリープなどがあって便の通過が妨げられて便秘になっているケースもあります。さらにホルモンや神経の疾患によって便秘の症状が現れることもあります。慢性的な便秘は複合的な原因によって起こっていることも珍しくありません。原因疾患がある場合にはできるだけ早く適切な治療を受けることが重要ですので、便秘の症状が気になるようでしたらお気軽にご相談ください。

このような症状ありませんか?

  • 排便がなくお腹が苦しいことがある
  • お腹が張る
  • 排便しても残便感がある
  • 長く・強くいきまないと排便できない
  • 硬くて小さいコロコロした便が出る
  • 下剤を飲まないと排便できない
  • 下剤の量を増やさないと効かなくなってきた
  • お腹に痛みがある
  • 血便や黒っぽい便が出る
  • 下痢と便秘を繰り返す
  • 便意がほとんどない

便秘のタイプについて

大腸疾患による器質性便秘、大腸の蠕動機能などに問題がある機能性便秘に大きく分けられます。さまざまなタイプがありますが、いくつもの原因が重なって起きている複合タイプもよくあります。 便秘は日常的な症状ですが、器質性便秘の場合、大腸がんなど深刻な病気が原因になっている可能性があります。大腸がんになった血縁者がいる方、40歳を超えて便秘になりやすくなった方、便秘が悪化傾向にある方はリスクが高いので、是非一度ご相談ください。

便秘の種類 病状
器質性便秘 炎症や腫瘍、ポリープ、狭窄、癒着などの病変があって物理的に便の通過障害が起こっている状態です。大腸がん、潰瘍性大腸炎、腸捻転など重大な疾患の可能性がありますので早めに受診してください。
機能性便秘 腸粘膜に病変はなく、腸の動きや働きが弱って起こる機能的な便秘です。
単純性一過性便秘 一過性のもので、旅行など環境の変化によって起こります。繰り返さないようであれば心配いりません。
痙攣性便秘 大腸の機能をコントロールしている自律神経の働きが乱れて、大腸が緊張・痙攣を起こしている状態です。下剤の使用によって悪化しやすいので注意が必要です。
弛緩性便秘 大腸の蠕動運動機能が低下して起こります。運動不足や加齢などが主な原因です。明確な便意がなく、お腹の張り、ウサギの糞のような硬くてコロコロした便が特徴です。
直腸性便秘 排便反射が鈍って、直腸に便が下りて来ても便意がなく、スムーズに排便できなくなっている状態です。原因は、日常的な便意の我慢、下剤や浣腸の乱用などがあります。便が硬く太くなって切れ痔などを起こしやすくなります。

その他の便秘

便秘の種類 病状
症候性便秘 腸以外に起きている疾患の症状として便秘が現れるものです。原因には甲状腺機能低下症、内分泌代謝疾患、神経疾患などの全身疾患があります。
薬剤性便秘 薬の副作用として便秘が起きているケースです。なんらかの薬を服用し始めて便秘になった場合、医師に相談して処方内容を見直してもらいましょう。

診療の流れ

Step1問診

問診排便頻度、便の状態、お腹の張りの有無、便秘が起こり始めた時期と症状の推移、血便の有無、お悩みやお困りの点などについてお話をうかがいます。また、服用されている薬、食生活、ライフスタイルなどについて詳しくお話をお聞きします。

Step2診察、検査

触診

お腹の張り、圧痛の有無などを確かめます。

検査

問診の内容や触診の結果に合わせて、必要な検査を行っていきます。

検査 内容
血液検査 全身の状態を調べる検査です。
便潜血検査 目に見えない量の血液が便に混じっていないかを調べる検査です。
腹部エコー(超音波)検査 超音波を当てて臓器の状態を調べる検査です。蠕動運動の状態、滞留している便の量なども確認できます。
腹部レントゲン(X線)検査 腸にガスや便がどの程度たまっているかを確認する検査です。
大腸内視鏡検査 大腸の粘膜を直接確認して、病変の有無を確かめます。便潜血検査では見逃してしまう大腸がんや大腸ポリープの早期発見も可能です。

Step3治療

治療検査の結果、原因疾患があればその治療を行います。病変のない機能性便秘の場合には、食事療法や運動療法といった生活習慣の改善が再発予防にもつながるため重要です。

治療について

原因疾患がある場合にはその治療を行い、病変がない機能性疾患ではどのタイプの便秘かを見極め、それに合わせた治療を行っていきます。生活習慣の改善を中心に、腸が正常な働きを取り戻すまで症状に合わせた薬物療法でサポートしていきます。食事療法と運動療法を含む生活習慣の改善は症状解消だけでなく、再発防止にも有効ですので、無理なく行えるようじっくりカウンセリングして具体的にご指導します。

食事療法、運動療法

水分と繊維質の多い野菜やくだものをしっかりと摂りましょう。バランスがとれた食事を心がけ、食べ過ぎないようにします。腸を刺激するために適切な脂質の摂取も重要です。
また、習慣的に軽い運動を行うことで、血行を促進して胃腸の働きを活発にし、腸蠕動も正常に整っていきます。激しい運動は必要なく、ウォーキング程度の運動を継続することが重要です。

生活習慣改善

食事療法、運動療法>就寝や起床、三度の食事を毎日、同じような時間に行うようにします。特に朝食は必ずとり、便意を感じたらすぐにトイレへ行くことで正常な排便習慣をとり戻すようにしましょう。しっかり睡眠時間をとって、上手なストレス解消法をみつけてください。バスタブに浸かる入浴や腹部のマッサージもおすすめできます。

薬物療法

薬物療法生活習慣の改善では十分な効果が見込めない場合、薬物療法で腸の働きを正常化に導きます。腸の機能を整えるもの、便の水分量を整えるもの、腹痛を緩和させるものなど、症状や状態に合わせた薬剤を用います。必要に応じて漢方薬を使用することもあります。効果の出方には個人差がありますので、種類や量を慎重に微調整しながら最適な処方をみつけていきます。下剤や浣腸を習慣的に用いてきたことで便秘を悪化させているケースがよくあります。自己判断せず、医師の指示に従って治療を続けていきましょう。

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